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なぜ、日本人は英語が話せないのか? ー理由がわかると学び方が変わる—パート1

こんにちは!英国在中10年目のラッドです。
現在、イギリスの中等学校で日本語教師をしています。以前は、日本で英語の教師をしていました。
今回は、英語学習に関心のある皆様に役立つ情報をお届けしたいと思いますので、お付き合い願います!

日本人は、英語学習に相当量の時間とお金を使っています。でも、他国の学習者よりコミュニケーションが下手であると認識されているようです。また、日本人自身がそのように思っています。
それは、なぜでしょうか。これまでの学習方法や取り組み方に問題があったのでしょうか。

そこで今回は、日本人が英語を話せない理由について2回に渡り、ご紹介致します。

1.試験のための勉強

多くの研究者や公立学校の英語指導助手が口を揃えて指摘することは「学校の英語の授業は、文法中心でコミュニケーションのための英語を教えていない」ということです。日本では、大学入学試験に合格するための特訓が10代の初めから行われていると彼らは感じています。中・高等学校や大学センターの試験問題には、多肢選択問題等といった文法や単語の暗記の良し悪しに結果が左右されるテスト方法が主として使われています。そのため、学校では、必要以上に文法にこだわり、生徒に叩き込むこむことに熱心です。また、「読む」「書く」中心の勉強になっているため、生徒は、勉強に時間を費やす割には、元が取れていない。つまり、話せない、話す自信がない。リスニングは、最近見直されて、センター試験に20%を占めるようになりましたが、それはテストの質問に答えるためのリスニングにすぎません。実際の場でのコミュニケーションは、文法を考えている時間を与えません。辞書なしで、すぐに英語でリスポンスすることが要求されます。TOEICがコミュニケーション能力を測定するツールとして、流行っていますが、それで高得点を取っても実際の場で話せない人が多いのが現状です。

2.コントロールされた授業

文科省の学習指導要領の見直しの都度、コミュニケーション重視の方向に進んでいるように見えますが、実際の授業はどうでしょうか。会話練習の時間は以前よりも増えていると聞きます。しかし、会話の基本形を英語教員に続いて生徒がリピートするだけでは会話の練習とはいえません。グループやクラスでディスカッションする機会を与えるなど、本場のコミュニケーションに近い状態を与えているのでしょうか。また、日本のクラスでは、ボランティアで発表しようとする生徒がほとんどいません。授業では教師がよく喋ります。小学校からある程度コントロールされた授業を強いられているため、生徒にとって喋らないことが当たり前になってしまっています。また、上手に話せるとしても周りの生徒に合わせてしまう傾向があります。

3.英語教師の会話力

イギリスでは、ネイティブ又は母国語をネイティブ並みに話せる者が教員として正式採用されています。その上、指導助手が学校に入りますが、彼らは教育を学んだネイティブであることほとんどです。日本ではどうでしょうか。英語圏から来る外国人が公立学校で正式採用されているという例を聞いたことがありません。公立学校では無に等しいのではないでしょうか。そのため、ほとんどの英語教員は日本生まれの日本育ち。英語の発音や使い方、細かいニュアンスを教えるという点ではネイティブよりもはるかに劣ります。

さらに、英語指導助手は英語を話すことができますが、来日前に教授経験がなかったり、特別のトレーニングを受けていなかったりする者が多く、指導という点で疑問が残ります。

いかがでしたでしょうか。
引き続き、パート2では日本人が英語を話せない理由を取り上げてみたいと思います。
お楽しみに!

この記事を書いたひと
ラッド順子

英国在住歴10年のバイリンガル日本語教師。以前は英語教師として日本の教育現場にも従事。