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IT先進国に学べ!IT教育が発展している国に共通する特徴と日本の現状-パート1

2019.4.10 reisuke

2020年から小学校で「プログラミング教育」の必修化が決まり、ますます関心が高まるIT教育。残念ながら日本はIT教育の先進国とは言えず、環境や導入状況などを見ても遅れていると言わざるを得ません。今回はパート1として、世界で「IT先進国」と評価される国々とその取り組みについてご紹介します。

1. 成長が著しい「エストニア」

エストニアは1991年にロシアからの独立を果たした北ヨーロッパに位置するバルト三国の1つです。Skypeが誕生した国としても知られていますが、独立後、エストニアのIT部門は著しい成長を遂げています。政府もIT化に注力し、現在では「世界最先端の電子国家」の異名を持つほど。結婚・離婚届、不動産売却を除く行政手続きの99%が電子化され、国民IDで誰もが簡単かつ迅速にオンライン上で各種サービスの利用や電子署名を行うことができます。
医療では診察や検査などの記録がすべてシステム上で管理され、処方箋も電子化。IDを提示するだけで薬が受け取れます。また、85%の学校が「e-School」というシステムを導入し、出欠、成績、宿題、連絡事項の伝達などをすべてオンライン上で行います。政府の閣議も事前に議題と内容が共有され、異議がなければ議論を省略し、効率的に進められるそうです。選挙投票も世界に先駆けて電子化され、2005年に地方選挙、2007年に国政選挙で導入されました。もちろん、万全な不正防止策が講じられ、今後はAIなどの最先端技術を取り入れていく方針だと伝えられています。
エストニアでは1997年に政府関連組織「Tiger Leap Foundation」が設立され、学校へのコンピュータ導入やネットワークの整備などが進められました。そして、2012年から政府主導で「ProgeTiiger」というプログラミング教育推進プログラムを開始。対象は小学1年生から高校3年生までで、プログラミングやロボット開発などを通じて、基礎知識・スキルの構築を目指します。カリキュラムはプログラミング言語の学習と理論的思考の習得に重点を置き、どの学年でどのプログラミング言語を学ぶかは決められていません。官民学が手を組んでIT教育の環境を整える一方、IT教育に関しては進学にかかわる試験や評価はしていません。

2. 政府が第4の基本スキルにITを挙げる「スウェーデン」

2016年に世界経済フォーラムで発表された「デジタル化が進む国」で139カ国中3位にランクインしたスウェーデン。首都ストックホルムは「一人あたりのhubが多い街」で世界2位になりました。政府は1980年代初めからIT政策を推進。1980年代中頃から、学校にコンピュータを導入するため国家予算が投入されました。2011年には、性別、階級、民族性、地域にかかわらず、全生徒が学校で IT に親しみ、IT知識が得られる権利を保証しています。政府はITリテラシーを読み・書き・計算に次ぐ第4の基本スキルに挙げ、最新技術を学習ツールとして活用することでITリテラシーを高めています。義務教育(7~15歳)では各科目でコンピュータを学習ツールとして使用しますが、プログラミング教育は行われていません。学校によってはコンピュータに科目ごとのプログラムが構築されていることもあります。

2011年に行われた学校制度改革で作成されたカリキュラムでは、上級中等学校の職業訓練専門コースの教科としてプログラミングが導入されました。

IT産業大国の「フィンランド」
この記事を書いたひと
reisuke

オーストラリア在住。ライター・翻訳者・日本語教師という3つの顔を持つ。政治・経済・教育の分野を中心に幅広いジャンルで執筆中!